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インキネンさんのブルックナー5番

2017/11/18(土) 14:00 サントリーホール
日フィル 第695回 東京定期演奏会
ラウタヴァーラ  In The Beginning
ブルックナー   交響曲第5番 変ロ短調 WAB105
指揮    : ピエタリ・インキネン


「演奏中に2回も寝たのにまだ終わってない!」
そう語る妻は、ブルックナーにはうんざり顔だ。
「ブルックナーのどこがいいの?」と真顔で訊かれて私は答えにつまったけど、後になって考えると、こういうことだ。

せせこましい日常から離れて、
神とか、自然とか、世界を俯瞰するような雄大さを感じられるところだよ。

ゆったりとしたインキネンさんのテンポは天然水のように染み込んでくる。
なんだかんだと緊張する日々から離れて、頭のスイッチを切り替えたいからなんだろうね。

今日の演奏では、第1楽章の冒頭からブルックナーの海に引きずりこまれる快感を味わう。

改めて集中して聴いてみると、主題がはっきりしているし、提示部、展開部、再現部、と曲が進んでいくのがわかる。ただただ長いだけではないんだ。

でも3楽章はいくら何でも長すぎ。
インキネンさんが楽譜のページをペラペラと戻すのを見てしまい、あーまだこの先長いんだ、とちょっと絶望感を味わう。
妻の気持ちもわからないではない。
こんなことではブルックナー好きとは言えないか。

第4楽章の二重フーガは圧巻、3楽章で疲れた頭をもとに戻してくれた。
ただ、インキネンさんと日フィルなら、この第4楽章、もう少しクリアな演奏ができたのではないか、とも思う。
なんだかごちゃごちゃしていてよくわからない、という微妙な感覚が残った。
とはいえ、これだけの大曲を緊張感を保って演奏したインキネンさんと日フィルに拍手。特にホルンはすごかった。それから金管が全体的に良かったように思う。木管はフルートがいつものフルートさんではなかったのが残念。違う人が入って初めてわかるすごさ。

1月にはこばけんさん指揮の7番を聴く。これも楽しみだ。

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