« 飯森範親さんのブラームスとドヴォルジャーク | トップページ | ブラームス 至極の室内楽 »

インキネンさんのブルックナー8番

2017/1/21(土) 14:00 サントリーホール
日フィル 第687回 東京定期演奏会

ブルックナー   交響曲第8番 ハ短調 WAB.108

指揮       : ピエタリ・インキネン


「ワーグナーだって、ブルックナーだって、マーラーだって、みんな一緒!ワケわかんない!」
「インキネンなんか、ただ音がきれいなだけでおもしろくない。」
そういい放って、妻は横浜公演に席替え。

《日フィル》-《インキネン》-(《ワーグナー》+《ブルックナー》+《マーラー》)を計算すると残りはあまり多くない。それも辛い選択だ。

残されたブルックナー好きは、久しぶりの8番にワクワクで独りサントリーホールへ。
尾高さん+N響(2007年6月)、高関さん+日フィル(2010年11月)、に続き3回目。

8番は、第3、第4楽章が肝だと、いつも思う。
できることならノンストップでいっちゃってください。

今回心に残ったのは、第3楽章。

「管」のブルックナー、とプレトークの舩木さんは言っていたけど、私は「弦」の美しさに魅せられる。

純粋な音の美しさだけでなく、表情の豊かさ、緊張感。このゆったりと深いテンポで最後まで「聴かせる」のは、自分への自信とオーケストラに対する信頼がないと難しいのではないか。

ブルックナーじいさんがタバコ燻らせながら「これこれ」と言っているのが天国から聞こえてくるようだ。仕事も日常も、すべて忘れてブルックナーの海に漂う幸せ。

そういうところに心を奪われる自分って、世間の「ふつう」からかなりずれてる。
(って、最近思うことが多い。)
それくらいでないと、ブルックナーは聴けない。(とも思う。)

演奏が終わって心に残ったのは、ベートーベンの交響曲を超えた、ワーグナーの総合芸術とも違う、ブルックナーの偉大さだった。

一時間半。

ふつうでも演奏に80分前後かかるみたいだけど、全体的にかなり遅い演奏だった。私が持ってる録音2枚、過去聴いた2回の8番のどれよりもゆっくりだったと思う。

聴く方も大変だけど、最後まで緊張感をもって演奏する指揮者もオーケストラも大変だ。天国にいるブルックナーじいさんと祝杯ですね。おつかれさまでした!


wine

20170107213939_2

|

« 飯森範親さんのブラームスとドヴォルジャーク | トップページ | ブラームス 至極の室内楽 »

ピエタリ・インキネン」カテゴリの記事