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山田さんの別宮1番とその周り

2015/9/5(土) 14:00~ サントリーホール
日フィル 第673回東京定期演奏会

ミヨー    バレエ音楽《世界の創造》作品81
ベートーベン 交響曲第1番 ハ長調 作品21
イベール   アルト・サクソフォンと11の楽器のための室内小協奏曲
別宮貞雄   交響曲第1番

指揮     : 山田和樹
サクソフォン : 上野耕平

疲れが溜まっているときは聴き慣れた曲がいいな、と思う。そんな訳で今回の演目は残念ながらなかなか気持ちが入り込まなかった。

ミヨーはこの曲で世界的名声を確立することになったというが、管楽器に比べて弦の音量が弱く、バランスとしてどうなのかな、と感じる。

別宮さんは、尊敬するのはベートーベンとのことだが、今日演奏した交響曲第1番の、特に2楽章から4楽章は、ショスタコーヴィチの影響が大きいように感じる。演奏会後もショスタコーヴィチの曲が頭で鳴っていた。うーん、ちょっと気持ちが入らなかった。演奏の良し悪しではなく。

イベールは、思っていたより、良かった。1楽章冒頭がメシアンのトゥーランガリラ交響曲の1楽章冒頭に似ててこれもビックリしたものの、いい曲でありいい演奏だったのだろうと思う。ただ、サクソフォンの音がサントリーホールに合わないのではないか、と感じた。反響が大きすぎて音にしまりがないような印象。効きすぎたエコーのような。もともと余り好きな楽器ではないので余計にそう感じるのかもしれない。同じ金管でもトランペットではそう感じないので、やはり好き嫌いの問題かもしれない。もしくは周波数帯の違いか。

なんだかんだ言って拍手が一番大きいのは、ベートーベンだった。疲れてなくても聴き慣れた音楽に人は感動しやすいんだな。今回は4管編成。楽譜の指示は2管だそうで、マーラーみたいな(ちょっと大げさ?)大編成。音楽としてもかなり興味深かった。妻は1楽章から爆睡だったが、それもやはり趣味の問題。

いい意味で厚く重い弦の音がベートーベンの音楽に合うように感じた。1楽章ではスフォルツァンドがスパイスのように効いていた。2楽章では第2バイオリンのソロから始まるが、弦の重厚感がソロと合奏のコントラストを強調していた。感動的だったのは4楽章。演奏者がノリノリなのが伝わってくる。緊張感もあった。普段聴くことができない4管編成のベートーベン1番、いい体験をさせていただいた。

残念だったのは1楽章の冒頭。なんだかバラバラでアレレ?と思った。それから4管編成もたまに聴くのは刺激的だけど、ちょっと厚ぼったいなぁ、と感じるところもあった。オリジナルの2管編成で作曲したベートーベンの才能の凄さか。

疲れていたり、悩んでいたりするときは、癒されたいんだ。聴きなれた優しい曲に包まれたい。そんな自分に正直になろう。scorpius

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