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ラザレフさんのブルッフとショスタコ8番

2015/6/13(土) 14:00~ サントリーホール
日フィル 第671回東京定期演奏会

ブルッフ      ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26
ショスタコーヴィチ 交響曲第8番 ハ短調 作品65

指揮    : アレクサンドル・ラザレフ
ヴァイオリン: 堀米ゆず子

あれ、やっぱりこの曲スゴイかも、って思った。予習不足、睡眠不足の私にそう思わせてくれたラザレフさんと日フィルって、スゴイのかも。

マーラーもブルックナーもそうだけど、ショスタコーヴィチも生演奏でないとわからないことが多すぎる。爆発的な大音量の後に木管のソロになる緊張感は演奏者も大変だろうが聴いている方もなかなかビリッとくる。

一方で静かな部分はいろいろな楽器がフィーチャリングされ、その楽器の魅力が充分語られていたように思う。こぶしが効いていたり微妙なニュアンスにこだわっていたり。指揮者も演奏者もどちらも技量が求められるのだろう。

スターリングラード攻防戦での勝利の後の音楽にしてはやはり暗すぎる、ショスタコーヴィチさんは何を言いたかったのだろう、と、思いながら聴いていた。が最後の数分でその答えを見つけた。どんどん音が小さくなって緊張感が増してくる中、不意に明るい和音が微かに響く。勝った戦いでも多くの死者が出て悲しみに打ちひしがれつつも、ようやく明るい未来の予感を手にした市民。戦争は勝った負けただけの単純な話ではない、とその一言を胸に突きつけられたようでドキッとした。もっともっと深いのかもしれない、そんなショスタコーヴィチの思いをラザレフさんと日フィルは表現していたのかもしれない。

前半のブルッフでは堀米さんの演奏がすごかった。オーケストラを圧倒する存在感と音の多彩さには本当にビックリ。その多彩さはアンコールのバッハでさらに広がった。音が立体的と言おうか、たった今楽器から出た音なんだな、と感じる生々しさと言おうか、妖艶さと言おうか、うまい表現が見当たらない。これも生演奏でないと感じることができない。

最後にどうでもいいことだが、ショスタコーヴィチの第3楽章は「ぐだぐだアニメ」の中に登場する動物たちのセッションに似ていると思う。
うぉうー、ぶーん、ぶーん。

NHKテレビで毎週金曜日に放送される「2355」という番組。この中で「ぐだぐだアニメ」は登場する。最近は「夜ふかしワークショップ」ばかりで少し寂しいのだが。dog

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