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ラザレフさんのチャイコフスキー、武満、(スクリャービン)

2013/10/19(土) 14:00~ サントリーホール
日フィル 第654回東京定期演奏会

チャイコフスキー バレエ組曲《眠れる森の美女》作品66a
武満徹      ウォーター・ドリーミング
スクリャービン  交響曲第3番ハ長調 作品43《神聖なる詩》

指揮  : アレクサンドル・ラザレフ
フルート: 真鍋 恵子

2週間前の東京文化会館での「日本舞踊とオーケストラ」の演奏が記憶に新しく、最初のチャイコフスキーではサントリーホールの響きの華やかさを改めて感じた。和室とお風呂場、と言ってはサントリーホールにひどすぎるけど。演奏会ってオーケストラの持つ個性と、指揮者の曲に対する理解と、加えてホールの音響が作り出す、とても微妙な一期一会の芸術作品なんだと改めて思う。そんな訳でチャイコフスキーは響きの華やかさも手伝って聴き入ってしまった。どちらかというと打楽器と低音楽器が強くてリズムがしっかりした質実剛健なチャイコフスキーだった。特に第1曲と第2曲は私にとって好印象だった。

武満の曲は今日の演奏会までにずいぶん聴きこんだ。自分でも意外だったけど何度も聴きたくなる曲だった。会社帰りに聴いていると何だか癒される。曲名「ウォーター・ドリーミング」から勝手に連想してしまったのかもしれないけど、静かな池に繰り返し繰り返し広がる水紋と風の音。そんなイメージを膨らませていた。ドビュッシーから影響を受けたと知り、なるほどと思う。それと同時に思い浮かべたのはモネの睡蓮の連作。何とイメージに合うことか。実際の演奏も、これもホールの音響がよい作用として影響したと思うけど、素敵だった。自然の美しさをそのまま音楽にしたように思った。ただフルートもオーケストラももう少しテンポの揺らぎがあってもよかったのではないかと思う。機会があれば是非また聴いてみたい曲だ。

残念ながらスクリャービンは全く心に響かず終始睡魔との闘いだった。この曲も演奏会前にずいぶん聴きこんでいたので今日の演奏を楽しみにしていたのだが。大編成で迫力のある音を体験できるし、楽しめる要因はたくさんあったのに。やはり曲自体が好きになれなかったからかもしれない。マーラーの交響曲ほど都会的かつ繊細ではなく、サンサーンスの交響曲第3番のように安心して楽しめる訳でもなく、繰り返される主題が陰気で朴訥としていて、自分にとってはなんとなく中途半端な印象から逃れられなかった。ラザレフさんの演奏でさえ心動かずの自分は何とガンコなことか。がっかりだ。次回のピアノ協奏曲でリベンジできるかな。art

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