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Geneva sound systemを買った

Geneva_sound_system_mずいぶん迷って購入したので、そのメモを残そうと思う。

購入したのは、Geneva sound system M size。

今まで使っていたオンキョーのミニコンポが壊れたから。さらにはテレビやらブルーレイレコーダーやらをつなぎ回してあっちこっちのスイッチをいじらないと音が出ない状況と、出てくる音は聞き疲れする音であることに対して妻の我慢の限界を超えてしまったから。

音は結構満足している。いちばん際立って良く感じるのはソロの弦楽器。ヴァイオリンの音が浮き上がって聞こえるし、高音も今までのスピーカー以上にしっかり聞こえる。その割に音は優しく柔らかいし、うるさくない。クラシックギターの音も生々しい。中音域がきれいになったということだと思う。

ピアノの音もかなり聞きやすくなった。今までは頭をピアノの中に突っ込んでギンギンカチカチする音を聞いていたイメージだけど、暖かく柔らかい印象。

オーケストラの音はより生の音に近づいたように思う。低音も高音も何の飾りもなくそれぞれの楽器の生の音が聞こえてくる感じ。

ジャズもなかなか。低音は今までより抑えている感じだがベースはしっかり聞こえる。ハイハットの音もクッキリかつキレイ。

しかし何でこんな日本ではマイナーな海外スピーカーの購入に至ったか。別にブランド志向でもエエカッコシイでもない。妻の好みが大きい。意外に音にウルサイし、家の中のデザインにはさらに妥協がない。私は所詮スピーカーの音なんてニセモノだと割り切っていたのである程度の音ならドーデモヨイ、と思っていた。しかしいざ購入となり聴き比べてみるとその違いがすごく大きいこと、そしてそれが自分の耳で明らかにわかること、を思い知らされ、心地よい音へのこだわりはある程度は必要だろう、と考えるようになった。

最後までどちらにしようかと悩んだのはBoseのWave music system III。ほぼ同じ値段でCDもかけられるしiPhone用ドックがついていない(私はiPhoneをさほど愛用していない)ので汎用性が高い。仕様のコンセプトは明らかにBoseの方が合っていた。しかし音がどうしても気に入らなかった。低音が強調されすぎるのだ。ポップスなどノリのよい曲なら筐体サイズの割に迫力があってよいかもしれないが、クラシックを静かにしっかり聴こうとすると低音があまりにもズンドコしてよろしくない。「アメリカと日本のスピーカーの音は硬い」と言われるらしい。私の感覚ではWave music system IIIに関してはオーケストラの弦の音など柔らかくて良いように思ったがどうしても低音には我慢ができなかった。ついでにSoundDock10というBluetoothスピーカーを聴いたが、こちらは低音のうるささは少し低減されているものの弦やピアノの音がキンキンカチカチ聞こえて硬い印象。もうひとつついでに聞かせてもらったテレビ用スピーカーの音も硬い印象だったので、Boseのスピーカーは私には縁がないのだろう、と諦めた。

国内メーカーでもいいじゃないか、と思いTDK、ヤマハ、などを聞いてみたがやはり音が硬いし低音が強調されすぎる。その一方で2万円以下のPhilipsのラジカセタイプの音が意外に優しい音でびっくりした。ウルサイ家電量販店で自分のiPhoneをつなげて聴き比べると音の違いがかなりわかることに正直驚いた。評論家の難しい解説もウソではない(こともある)し、自分の耳も意外に敏感なのだ。

ようやく結論に至り、自宅にGenevaが届き、オンキョーのスピーカーと聴き比べると、オンキョーのスピーカーはかなり低音を膨らませていたため中音や高音にオブラートがかかっているような音になっていたな、と今になって気がついた。低音を誇張して迫力を増していて、ほぉら凄いだろう 、と言いたげだ。「仕事から帰ってきて聴き疲れしない音」という妻のリクエストには答えられたと思う。また妻の場合「聴き疲れ」のが原因は低音の強調と音の硬さだということがわかった。ただしGenevaがかなわないのはステレオ感だ。スピーカーから離れて聴いていても「おっ、ヴァイオリンの音、いいなぁ」と思える反面、左右のスピーカーが一体になっているため、従来のブックシェルフ型のようなステレオ感は少ない。家にいる時は「ながら」で聴くのでそこは敢えて捨てた(妻のデザイン性要望を優先)のだが、少し寂しい気もする。

信じるのは他人の評価ではなく、やはり自分の耳だ。演奏会の感動と同じだ。そして自分の耳は、意外に繊細だ。今回のスピーカー選びを通してそう感じた。

聴き比べに使った音源
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲第2番 第1楽章の最初の1分くらい
(ピアノの和音と弦の合奏がどのように聞こえるか)
弦の合奏で柔らかさや広がりがずいぶん違った

オルフ / カルミナブラーナ 最初の1分くらい
(オーケストラと合唱の音が割れないか)

マーラー / 交響曲第1番 第1楽章の最初の1分くらい
(大オーケストラの音が割れないか、また金管がどう聞こえるか)

Bill Evans / Autumn Leaves (Portrait In Jazz)
Richie Beirach Trio / What Is This Thing Called Love ?(同名アルバム)
(ベースなど低音の強さ、ハイハットなど高音の強さと優しさ、バランス)

概して、ジャズは比較的どのスピーカーでもある程度は寛容になれた。しかしクラシックは明らかに差が出て妥協ができなかった。

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