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コバケンさんのブルックナー9番

6/16(土) 14:00~ サントリーホール
日フィル 第641回東京定期演奏会

シューベルト   交響曲 第7番 ロ短調《未完成》
ブルックナー   交響曲 第9番

指揮  : 小林 研一郎

コバケンさんの指揮者デビュー40周年ということもあり、録音機器も入っていることもあり、気合十分の演奏だったと思う。

日フィルの美しい弦がロマンティックに旋律をうたっていて、うっとりするような箇所がいくつもあった。また強奏の後の曲中の休止(全部の楽器がお休みするところ)では残響が消えるまで十分時間をとりサントリーホールの残響の美しさも感じることができた。これがコバケンさんのブルックナーか。コバケンさんだけでなく木管も金管もとてもきれいで日フィルらしい素敵な演奏だった。特に第2楽章は戦闘的な旋律と穏やかな旋律の対比が面白かったし、第3楽章も美しかった。

ただ全体的に、特に第1楽章で気になったのは強奏のときに音がうるさく感じたこと。うーん、もっときれいな響きになるような気がするなぁ、と何度か感じたところがあった。ラザレフさんやインキネンさんの演奏ではほとんどない感覚。机の上に本とかノートとか筆記用具とかいろんなものが山積みになっている(音が厚い)のは一緒なんだけど、きちんと整理されていなくてどこに何があるのかわからなくなっている感じ。ラザレフさんやインキネンさんの演奏は本は本、ノートはノートで整理されて山積みになっている感じ。

上記のように私にとって残念に感じたところもあったけど、ブルックナーの最後は指揮棒が降りるまでみんなの拍手も我慢できて感動的だった。

ブルックナーの9番はコバケンさんにとって今回始めての指揮と聞いた。何よりも70歳を過ぎて新しい曲に挑戦する姿勢は尊敬してしまう。自分もその歳になって新しいことに挑戦する気概と失敗を恐れない勇気を持ち合わせていられるだろうか、と考えると、とてもとても自信がない。少しでも近づきたいものだ。これからもまだまだアグレッシブなコバケンさんの演奏を期待したい。自分も負けないように日々がんばって生きていきたい。

しかし、問題はシューベルトの《未完成》だ。今回は予習もしたし楽しめると思ったのに、また、寝てしまった。今のところ《未完成》には取り付く島がない。曲に魅力を感じることができない。まぁ、時が解決するかもしれないし。待ちますか。

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