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ラ・フォル・ジュルネ2012 タチアナさんとパリ室内管弦楽団

5/5(土) 12:15~ 東京国際フォーラム ホールB7
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012 No.322

ストラビンスキー  弦楽のための協奏曲 ニ調
ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番 変ホ長調

チェロ :タチアナ・ヴァシリエヴァ
指揮  : ジョセフ・スヴェンセン
オーケストラ: パリ室内管弦楽団

 2008年10月にN響+エンリコ・ディンドさんのチェロの演奏で初めてこの曲を聴いた。自宅にはマイスキーさんのCDがあるが、ディンドさんの演奏は音量と迫力があって荒々しく、感情を叩きつけているようにも感じられ、演奏会でもとても興奮した覚えがある。マイスキーさんの演奏はCDで聴く限り、情熱的ではあるがロマンティックで美しい音だと感じる。ヴァシリエヴァさんの演奏はどちらかというとディンドさんよりマイスキーさんに似ているかなと思う。とても美しい音だ。オーケストラのきれいな弦と響きあい同系色のハーモニーだったと思う。私の好みはフォービズムの絵のように原色の赤と緑がベットリ塗ってある、少し毒々しいくらいが好きだ。印象派の絵のようなパリ室内管弦楽団の演奏に原色の赤と緑で人物画を描き加えたような、ディンドさんのチェロがもう一度聴きたくなった。

 ホールB7はほとんど反射音がなく、本当の生の楽器ってこんな音なんだな、と改めて感じるくらい。印象派の点描の絵を近くで観ているのに似ているかも。それぞれの楽器の音が別々に聞こえてくる混ざりけのない美しさか。私としてはもう少し反響して混ざった方がいいように思った。

 5/2の前夜祭は、反対に5,000人収容の巨大なホール。こんなに大きなホールは初めての体験だった。係の方に座席を案内されながら、こりゃひとりじゃ席を見つけられないかも、って思った。音は期待していなかったが、思ったより反射音があり、きれいに響くなぁ、と感じた。座席は2階右側の前でもなく後ろでもなく、右側の真ん中あたり。ステージが小さい。でもその割にフルートやらトライアングルやらの高音はすごくよく聴こえる。最初の都響の演奏で気がつかなかったけど後半のパリ室内管弦楽団の演奏を聴いて、ああ、低音が届きにくいんだ、って気がついた。都響のチャイコフスキーは私にとっては思わずじーんとくるよい演奏だったが、後半のパリ室内管弦楽団を聴いてコントラバスとチェロの音がよく聴こえるのにびっくり。それぞれのオーケストラができなくてやらないのか、知っていてやっているのか、はわからないが、パリ室内管弦楽団の方が音がしまっていい演奏に聴こえた。パリ管弦楽団のチャイコフスキー弦楽セレナーデ第3楽章を演奏し終わった後、ほぼ満席に近いホールがの息をのんだ静寂に包まれたのも素敵な体験だった。

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