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ラザレフさんのブラームス

3/24(土) 18:00~ 横浜みなとみらいホール
日フィル 第275回横浜定期演奏会

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ニ短調
ブラームス 交響曲第3番 ヘ長調

指揮     : アレクサンドル・ラザレフ
ピアノ    : 河村 尚子

心が温かくなる演奏だった。とてもキレイな音に癒された。
また河村さんの女性的でかつ力強い演奏も魅力的だった。

ピアノ協奏曲は何といっても第2楽章が素晴らしかった。まるでショパンを聴いているような緩急強弱自由自在のピアノ。この曲は男性の無骨な手で奏でる不器用な愛の歌、というイメージを持っていたが、河村さんの女性的でロマンティックなピアノに魅了された。こんなブラームスもあるのか、と驚いた。河村さんのカラーが出ていんだと思う(河村さんの演奏はたぶん初めて聴いたけどそう思った)。かつ息のあったオーケストラも素晴らしかった。特に弦の微音(=美音)には震えた。なんと美しいことか。息をのむほどかすかで美しい旋律は天国から聞こえてくるようだ。

続く第3楽章は力強いピアノに圧倒された。これでもか、これでもかと渾身の力で弾く河村さんに心の中でがんばれ、と言っていた。ライブ感という一言で済ませたくない、ラザレフさんの熱い指揮と河村さんのピアノ叩き。

交響曲第3番は音の美しさだろう。こんなにキレイな曲だったんだ、って改めて知らされた。我が家にある古い録音の演奏を安いヘッドフォンで聴いていると、いろんな楽器の音たちがただただ重なって厚くこもって聴こえるのに、今日の演奏では弦の重厚感は感じつつもそれぞれの楽器群がクリアに聴こえ透明感と明るさを感じる。こんな音が鳴っていたんだ、と改めて気づく。ラザレフさんの指揮を見ていて、弦と木管の音量のバランスが絶妙なのかもしれないと思った。音が重なるところは弦を小さく、木管を小さくなど、ただ大きく音を出すのではなく魔法のバランスがあるように感じた。

2月は生演奏を聴く機会がなく2ヶ月ぶりの演奏会だったためか生の音に飢えていたこともある。また街のあちこちから聞こえる拡声器のガナリ声や消音器をはずしたバイクの音、仕事上での怒鳴りあい、などなど不快な音で耳が疲れていたこともある。まぁとにかく美しい音たちに心が洗われた。

ホールについて。昨年9月に藤岡さん指揮のカルミナブラーナを3階席で聴いた時はとても良い音に聴こえたが今回2階のRE席(ステージに向かって右後ろ)に座って少しもの足りなさを感じた。届いてくる音に反射音が少なく感じたのは同じだけど、なんとなくもの足りない。何がどうもの足りないのか自分でも良くわからないけど。サントリーホールではステージ真横で聴いているので距離があるからだろうか。来月のインキネンさんのマーラーでサントリーホールの音を再認識してみたい。

そういえば、桜木町駅前のクロスゲートの3階にあるベトナム料理は美味しかった。心が温かくなっただけではなく、体が温かくなったのはここで食べたフォーのおかげだ。

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