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リリングさん+N響の第九

録画しておいたN響の第九を昨夜聴いた。コンサートホールで聴いたのではないので伝わるものは少ないと思うけど気がついたことをメモしておこうと思う。

先日感動した東フィル+エッティンガーさんとは全く違う演奏にとても新鮮味を感じた。

リリングさんの指揮は、さすが「バッハ演奏の大家」と紹介されるだけあった。全体的に拍子をしっかり刻んで重厚感があった。古典的というか、バロック音楽でも聴いているような印象を受けた。これが古典派ベートーベンだ!とリリングさんが叫んでいるかのようだった。

こういうきっちりした演奏はN響は得意なのかも。緻密で美しい。N響ならでは。
毎回同じような第九に聞き飽きて他のオーケストラの第九を聴き始めたけど、N響らしい個性的な第九があるのだ、と思った。これだけ指揮者の個性が感じられるとぞくぞくする。

テンポは全体通してとてもゆっくりに感じた。第2楽章ではこんなので最後まで我慢できるかな、と心配になったほどだった。ところが第3楽章では一転して早めのテンポ。かといって慌しくなくとても美しい演奏だった。第4楽章は驚くべきゆっくりのテンポ。エッティンガーさんではぶっ飛ばしたところを逆にテンポを落として演奏していたように感じた。遅いところがとても印象に残ったが決して全てが遅いわけではなく、歓喜のテーマのところなど聴きなれたテンポで演奏され、とても自然に気がつかないうちにテンポが切り替わっていたように思う。

ティンパニの音は地味目でとても渋い。弦は低音が強めで全体的に目立ち、しっかりとリズムを刻んでいた。ティンパニが目立つ第2楽章でも第4楽章の初めでもあまりの地味さに驚いた。この点でもエッティンガーさんの演奏とは真逆だ。でも不思議にこの渋いティンパニ音がリリングさんの演奏には合っていたように思う。

第2楽章、第4楽章のテンポを落とした分、第3楽章は早めのテンポと、全体的なバランスも取っているのか。重厚な第九だったけど飽きの来ない演奏だった。今年は「ロック風第九」と「バロック風第九」を聴くことができた!
来年もいろいろな色の第九が聴ければいいな...

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