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日フィル 第616回東京定期公演 (ブルックナー)

日フィル 第616回東京定期公演
12/5(土) 14:00~ サントリーホール

ブルックナー   交響曲第5番 変ロ長調

指揮:イルジー・ビェロフラーヴェク

 先週半ばから体調を崩し咳が止まらないみさちんをおいて、独りサントリーホールに向かう。プレトークを聴きたかったので少し早めに家を出た。

 今日のお話は音楽評論家の奥田佳道さん。20分の話だったがとても面白かった。

 ブルックナーの音楽はファンも多い反面、嫌いな音楽家リストにも間違いなく載る作曲家だそうだけど、私は尾高さん指揮N響の8番ですっかりはまりました。ブルックナーの5番とブラームスの2番はほぼ同じ時期に作曲されたらしい。この前読んだ金聖響さんの「ロマン派の交響曲」のお陰で時代感覚が少しわかってきた。頭の中でいろいろな事実がつながってくるようで面白い。またブラームスの2番の演奏者にトランペット1本加えるだけでブルックナーの5番が演奏できるらしい。これは驚き。全く違う雰囲気の曲なのに同じ規模で演奏できるなんて。確かにステージはコンパクトだった。
 また、ブルックナーの曲は全休符と突然雰囲気の変わるメロディーが特徴らしい。教会音楽を意識して響きの混濁を嫌う曲だそうだ。確かに。なんでこんなにころころと、次々と脈絡なくいろいろな旋律がでてくるのか、と思っていた。
 改訂版の話も興味深かった。よく言われるハース版は原典版への回帰だったのだ。またノバーク版(ノーバク版)はさらにそれの誤植修正などが加わったものらしい。ハース版の初演が1935年のミュンヘンフィル、ノバーク版ができたのが1950年代というからなんだか自分の生きていた時代にずいぶん近づいてきた。ますます身近に感じる。

 1楽章のテンポの遅さにびっくり。家にあるCD(マタチッチ指揮)と全く違う。でも全休符を十分取ってサントリーホールの華やかな残響を十分聴かせてくれた。とても丁寧な演奏に思え好感が持てた。指揮棒の振りはじめの緊張感を久々に味わった。

 2楽章、3楽章は、何と睡魔が。最近眠り癖がついたかな。歳のせいか、集中力が落ちてきたか。2楽章はマタチッチより少し早目かな?

 4楽章。これも遅い。
最後の大音量と迫力には圧倒された。サントリーホールで聴いた中で一番の迫力だな。でも最後のいくつかの旋律が重なっていくところが何となく映りの悪いテレビを観ているような、ぼやけた感じでちょっとあれれ?と思った。気のせいだろうか。マタチッチのCDでは硬くて丈夫な石の壁のような印象だったが。

 ホルンとティンパニが大活躍の曲だった。金管全体が目立つ曲で間違いも結構あったが肝心のソロでは大きなミスもなかったのではないか。特にホルンはすごいな。最後演奏者を立たせた拍手でも一段と大きな拍手だったものな。またティンパニがあれだけ大きい拍手を受けるのもはじめてみた。

 毎度そうだけど演奏終わったあとは席を立つのが名残惜しいね。ブルックナーを聴くとウィーンのベルヴェデーレ宮殿からの眺めを思い出す。いい演奏会でした。

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